ラダははブログ ~ラダックで 母 奮闘~

ラダックの都「レー」でザンスカール人の夫と子供たちと過ごす毎日

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手術の事


秋生はまだお薬を飲んで病院に通っていますが、通院もだんだんと間が開くようになり、だいぶ元の生活に戻っています。

去る7月3日に手術をした秋生。


ラダックでの秋生の手術は、私の常識と理解をはるかに超える体験でした。





前日に手術をする人リストが病院中に張り出されたのも驚きでした。


Baby Skarma と言うかなり適当な名前で秋生の病名とか症状とか、血液型とかの詳細が張り出されていました。

blog 2013 Jul (47)

プライバシーとかそういう概念はまだまだラダックには浸透していないようです。



10時半ごろに手術が始まるから、朝の5時以降は絶対授乳しないで、水もあげないでと厳しく言われていたのでその通りに従っていたのですが、ドクターいくら待っても来ない。


空腹と病気のせいで泣きまくる秋生にほとほと困り果てて、もう限界だわ・・・と思っていた11時半すぎにやっと「手術室に連れて来ていいよ」と言われて手術室に連れて行きました。


ドクターに泣き叫ぶ秋生を手渡して、私は外で待っているのだろうと思って手術室の外へ行こうとしたら、ドクターの一人が「お母さんこっちに来て見守ってあげて」と一言。

傍で見守れるのね・・・と思ってふらふらと秋生の傍に行ったら、別のドクター怒りの一言「なんでここにいるんじゃい、出て行かんかい」と一括。


「ハイ、おっしゃる通りにいたします(泣)」と結局私は手術室の外で待っていることとなりました。


まずは全身麻酔をするために血管にインディケーターという注射をするための器具を取りつけることから始まりました。

なにしろ8ヶ月の赤ちゃんである秋生の血管が細すぎてなかなかその作業がうまくいかず、痛がって泣き叫ぶ秋生の声がずっとずっと手術室の外まで聞こえてきていました。


もう秋生が可愛そうで申し訳なくて、胸が引き裂かれそうに痛くて泣きまくりでした。


泣きまくっていると手術室のドアがバーーンと開いて「赤ちゃんのお母さんはいますか!」とナース様。

ハイハイハイ!とあわてて駆け寄るとナース様「泣き叫んでて、あばれるからどうにもならないから、人口乳首買って来て!」と指令がでました。


私では慣れていないから、お姉さんが買ってきてくれる事になったのですが、お店がちょっと離れたところ(爆走して片道5分ぐらい)にあるので、持病もちのお姉さんは大変だったと思います。

手術室の近くの窓から、お姉さんが走っていくのを見ましたが、それはそれは全身全霊を込めての爆走で、見ていて本当に申し訳ない気持ちでした。

特に復路は坂道で、かなり体力を消耗したお姉さま、走っているけどかなりゆっくりで、それを窓からみたナースが「もっと早く走って走って走ってーーー!!!」と声を浴びせかけて、お姉さま少しスピードアップ。

病棟にたどり着いた瞬間に倒れこんでしまって、しばらくぜぃぜぃと言っていらっしゃいました。



それで終わりかと思ったら、またしばらくして手術室がバーンと開いて例の「お母さんはどこ、お手伝いする人いる?」とナース様。


次は「この薬が手術に必要だから、店で買ってきて!」とまさかの薬の購入指令。


同じ病室に入院していたお父さんが手術をしているのを手術室の外で同じように待っていた親切な息子さんが、その時は走ってくれました。


さすが若者男子、おねえさまより2分の一ぐらいの時間で帰ってきてくれました。



これで終わりかと思ったら、さらにもう一回「この薬買ってきて」という指令がでて、もう一回同じ息子さんが走って買ってきてくれました。


事前に用意とか、しないのね(号泣)。



ちょっと前に奥さんが帝王切開で出産したギャツォさんに、あなたの奥さんの時はどうだったのと聞いたら「同じように何回も薬を買いに爆走しまくりましたよ」と言っていましたので、ラダックで手術が行われる時は付き添いの人は皆走りまくっているのだと思います。



今はこうして笑い話みたいに出来ますが、その時は意味がわからな過ぎて、気絶寸前でした。



退院直前に思い出の手術室の写真を撮りました。
blog 2013 Jul (87)

裸電球にセロファンを張ったような照明がドアの上にありますが、一切点灯したりはしていませんでした。

おそらく本来は、手術中に赤いランプをつけるためにとりつけたのだと思います。


思い出し疲労の私、秋生を抱っこして。
blog 2013 Jul (88)



手術をして下さったお医者様は、皆が「ボス」と呼ぶまぎれもない手術のスペシャリスト。

皆が恐れる病院のボスだったそうです。


手術後に術後の経過を見に来て下さったのですが、「全てのパーツが小さい8ヶ月の赤ちゃんの手術は難しかったし、全身麻酔のリスクは怖かったけど緊急で手術をして良かったと思う、手術は成功だよ」と行ってくださって非常に安心したのを思い出します。

大げさかもしれませんがボス先生が秋生の命を救ってくださったと本当に本当に感謝しています。


今度日本に帰ったら、絶対お礼の何かを買って持ってきます。


ドクター皆、病院でもめっちゃ私服で、ボス先生はわりとおしゃれなシャツを着ていたので、ユニクロのシャツとかが良いかしら・・・。

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COMMENT

こ、、これは、、、

壮絶な体験を親子でなさっていたのですね。


経過が順調そうなのが、せめてもの。。。

どうぞお大事になさって下さい。

| 蔵西 | 2013/07/27 15:56 | URL |

かわいい2人のお子さんにいつも癒されています。
病院のシステムの驚きや不安で、
生きた心地がしなかったのでは、と想像します。
涙してブログを読んでいました。
手術は成功され、今は少し落ち着かれたようでよかったです。
お母様のいらしたタイミングは、仏のご加護かな、と。
これからも遠く(近いかな?)で、応援しています。

| テンちゃんママ | 2013/07/27 16:54 | URL |

Re: タイトルなし

いつもありがとうございます!
壮絶すぎる体験、もう二度としたくないです・・・。


> こ、、これは、、、
>
> 壮絶な体験を親子でなさっていたのですね。
>
>
> 経過が順調そうなのが、せめてもの。。。
>
> どうぞお大事になさって下さい。

| jokosachi | 2013/07/28 00:04 | URL |

Re: タイトルなし

ありがとうございます!
日本人として培ってきた常識は、世界に通じないのだと改めて思いました。
心配し過ぎて死にそうでした。
でも、本当に本当に良いお医者様に恵まれて、大変感謝しています。
私もテンちゃんママさんの事を応援しています!
ありがとうございました。


> かわいい2人のお子さんにいつも癒されています。
> 病院のシステムの驚きや不安で、
> 生きた心地がしなかったのでは、と想像します。
> 涙してブログを読んでいました。
> 手術は成功され、今は少し落ち着かれたようでよかったです。
> お母様のいらしたタイミングは、仏のご加護かな、と。
> これからも遠く(近いかな?)で、応援しています。

| jokosachi | 2013/07/28 00:07 | URL |















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