ここ2泊3日の間、ひたすら病院に泊まりこんで入院をされていたお客様のお手伝いをしていました。
その間海外旅行保険への加入についての重要性をいつも以上に実感しながら過ごしていました。
ラダックにお越しでHidden Himalayaをご利用いただくお客様、どうか、どうか海外旅行保険にご加入の上ご旅行ください。
以下、お客様に許可をいただきましたので、実際にどのようなことが起こったかを記載させていただきます。
お客様は
ラダックのご旅行途中、2階建てのビル程度の高さから足を踏み外して落下され、全身を強打。
事故現場がレーではない村だったので、村の救急車に乗ってレーの病院へと緊急搬送されました。
CTスキャンを撮影すると、運よく頭の骨折や異常はなかったのですが、頭以外の全身、すべてをを骨折されていて、さらに体の内部にも出血が認められたため、寝たきりの状態でICCU(集中治療室)に入院となりました。
私はお客様と病院でお会いした際に、何よりもすぐに保険の有無を確認。
保険にご加入されていらっしゃったので、保険の内容を確認し、日本の保険会社に代替で連絡をいれました。
お客様は意識があったので、お客様の指示のもとスマートフォンに入っていた保険の記録を参照することができましたが、このときもしも意識がおありでなかったらと考えると、保険の確認等ができず、私から保険会社に連絡をすることは一切できませんでした。
レーのドクターは、緊急搬送で適切な処置を受けることができる病院に移動した方が良いと診断。
当然普通の飛行機には乗れないので、Air Ambulance(空の救急車)をチャーター手配する必要があると告げられました。
お客様の診断および状態を保険会社に伝えたところ、重篤な状態なのでデリーで適切な処置を受けることは不可能、さらに日本までの長時間フライトに耐えれるかどうか疑問視されるため、バンコクの設備の整った病院に移送するという決定がなされました。
レーからデリー、デリーからバンコクまでのAir Ambulanceでの移動費用の見積もりだけで930万円でした。
お客様がちゃんとした海外旅行保険に加入されていらっしゃったため、当然移動費用以外にもバンコクでかかる治療代、レーでかかった諸費用等ありますが、とにかく限度額まで(もちろん細かい契約がありますのでカバーされない費用もありますが)保険でカバーしてもらうことができることになったのです。
これからHidden Himalayaから保険会社への請求をする手続きを行いますが、事故現場からレーの病院への救急車の費用、CTスキャンの費用、薬代、入院代、病院での付添い代(医療通訳同行として)、国際電話の費用等、すべてではなくとも、ほとんどが保険金でカバーできると思います。
もしもお客様が保険に入っていなかったらと考えると、お客様個人でかかった費用を負担することはもちろんできませんし、Air Ambulance等の手配も含めて絶対に不可能だと言い切れます。
Hidden Himalayaのお客様がけがをされたり、ご病気になられた時には、もちろん全身全霊をかけて全力でお手伝いをさせていただきます。
添乗員として働いていた時の知識や経験、
ラダックで6年半住んで得た経験と知識を100パーセントどころか10000パーセント利用して全力でお手伝いすることをお約束いたします。
有事の際の対応は、どこのオフィスよりも責任感を持ってしていると、これだけは自負があります。
知識と経験に基づいた、他には真似のできない対応こそが、Hidden Himalayaをご利用いただくお客様への最大のメリットだと私は思っていつも仕事をしています。
今回、お客様の入院中、運悪くインターネットが
ラダック全体でずっと断線していました。
衛星回線を使っているインターネットカフェも、Faxの店も一軒も動いておらず、しらみつぶしに航空券の手配をしている店を巡り、インタネットを貸してくれと頼みこみました。
保険会社を通じてAir Ambulanceを手配するのは、インターネットの断線のせいでいつも以上に困難でしたが、できる限り迅速に書類の提出などを行えたと思います。
ただ、お客様が保険に入っていらっしゃらない場合、もしも意識がなかったらと考えると、私の勝手な判断で高額な治療費や付き添いの費用等を追加してお客様の負担を増やすということはできません。
高額な治療が発生する場合は、やむを得ず諦めなければいけない場合も出てくるかと思います。
結局お客様は2泊の入院をされた後、今日の朝レーをAir Ambulanceにて無事出発されました。
保険のおかげで、私がすべきこと、できることは、すべて適切にできたと思います。
私の手から、保険会社の手配へとお客様をお渡ししましたので、あとはお客様の運と体力を信じて、回復を祈るしかありません。
Hidden Himalayaでは、海外旅行保険への加入を、強く強くお勧めいたしますが、最終的にはお客様のご判断とさせていただき、強制にはしません。
また、保険証券のコピーなどの提出をHidden Himalayaから求めることは今のところしておらず、これもお客様のご判断に任せています。
ですが、もしもの場合に備えてお客様がご希望されるようでしたら、念のため保険証券のコピーを私にメールにてお送りいただいても結構です。
または、ご存知の通り
ラダックではインターネットが頻繁に長期断線するため、メールでお送りいただいた場合、有事の際に見れないかもしれませんので、念のため、保険証券を印刷されたものを
ラダックご到着後に私にお渡しいただいても問題ありません。
お客様から保険証券をお預かりした場合、お預かりした情報をもとに、万が一のことが起こった時には、保険会社への連絡や手続き、事後処理等、適切にさせていただくことをお約束します。
今日は本当は早めに家に帰って子供たちの顔を見たいと思っていたのですが、私の記憶が新しいうちにブログでお伝えするのが大事だと思い、記事を書きました。
長々とつづってしまいましたが、保険へのご加入及び念には念のご準備、ほんとうに大切です。
Hidden Himalaya 日本人スタッフ 上甲紗智
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