昨年の8月から、本当にめんどくさい手続きを経て、ついにインド政府からOCI(オーシーアイ)という身分に認定されました。
OCIというのは、海外インド市民権 (Overseas Citizenship of India)。
外国人登録をしなくてもよい、特別許可証を取得しなくても制限エリアに立ち入れる、無期限多目的のインド滞在等、今までよりも格段に生活しやすくなります。
ちなみに、レーの空港に到着するたびに外国人登録手続きを今までは記入しなければいけなかったのですが、これからは記入が免除されます。
小さなことですが、ナイスOCI。
さて、夫ヤンペルはインド人ですが、私と子供たち3人は日本人です。
日本人である私たちがインドで暮らすには当然ビザなど滞在許可が必要です。
ラダックにやってきた当初はXビザと呼ばれる親族のためのビザ。
その期限が切れそうになるたびに延長手続き。
その次はPIOと呼ばれる10年間有効のビザ、という具合に滞在許可の更新や切り替えに全力を注いでいました。
ラダックに越してきてはや6年がたとうとしていますが、6年間絶えずその手続きの諸々に翻弄されていました。
ビザの更新やPIOの取得のため、そして
ラダックで生まれた秋生と直人の新規ビザのためにデリーに何度出向いたことか。
強烈に記憶に残っているのは、秋生が生まれて、新しい日本のパスポートにインドビザを発給してもらうときに意味が分からないほど時間と労力と費用(デリーへの渡航費やワイロなど)がかかり、予定していた日本帰国もインドからの出国許可が出ずに断念したこと。
思い出しただけでも、いまだに怒りがこみあげてきてしまいます。
ここ最近は、PIOという10年ビザが発給されていたので手続きにそこまでわずらわされることなく生活していました。
ところが、昨年の夏にPIOのシステムがなくなるので、こんどはOCIに切り替える必要があると聞かされた時には、おもわず「またあの手続き地獄か・・・」とつぶやいたものです。
必要書類を電話を何度もかけて確認し、全部完璧に用意して提出したのにもかかわらず、役所から追加の書類を何度も何度も、な・ん・ど・も!請求され、そのたびに裁判所に出掛けて書類を用意し、日本から書類を取り寄せ、英訳して、そして発送。
日本だったら責任者出てきてください(怒)というところを、ここはインド、ぐっとこらえて下手に下手に出ておっしゃる通り、もはや執念ともいえるべき努力で手続きを完了させました。
最後の仕上げはまさかの「管轄のアムリトサルまで全員で直接取りに来てください」。
デリーよりもっともっと行くのが不便なアムリトサル。
ここまできたら行くしか道はないので、行ってきましたアムリトサル。
デリーから車で片道8時間。
お金も時間もかかりすぎたアムリトサルですが、無事OCIのカードを手にしました。
これにて私も創一も秋生も直人も、夢にまで見たオーシーアイ。
発給機関にぞろぞろと子連れで現れた私たちを見るなり、スタッフ全員が「オーーーーーーラダーーーーック???」と大喜び。
さらに「ジョーコーー!」とわたしたちの名字を連呼。
続いて、サチはどこ?ソウイチはどこ?アキオは?ナオトもいるいる、ギャッハッハ!とゲラゲラ笑いながら点呼。
なんでも
ラダックからのOCI申請は今のところ私たちだけだそうで、みんな私たちに会うのを楽しみに待っていてくれたそうです。
面倒くさい更新手続きからも一生解放されるのね・・・と感動していたら、「子供は5年ごとにアムリトサルに本人と両親が出頭しなければいけないんだよね」とまさかのお知らせが。
しかも子供たちは全員一緒のタイミングではなく、パスポートの更新に合わせてばらばらに来なければいけない様子。
数年おきにアムリトサルに通ってこなければいけないという意味の分からない通告に、一気に喜びが半減しました。
通うならデリーの方がよっぽどマシ、OCIってなんなの?意味わからない!!なんなのーーーっ!という心の声をぐっとえがおでこらえて、役所を後にしたのでした。
というわけで、私たちこれからOCIです。
・・・・祝なのか・・・?